羽生選手のメディア・デーのインタビューを拾い集める2

うっかりしていたら、もうオータムクラシックが目前に迫っている!


まずはFS(フリースケーティング)のSEIMEIについて。

“まず『SEIMEI』を2015-2016シーズンにやって、良い演技が出来たときからすでに「このプログラムをもう一回、オリンピック・シーズンに使いたいなと」というふうに決めていたので、もうほとんど迷いなくフリーの方は決めていました。”

フィギュアスケートマガジン 2017-2018 プレシーズン トロント公開練習・完全収録 p.21

先シーズンのHope & Legacyについて。

“昨シーズンは逆に悩んだ…曲を何にしようか、もちろん和風でいきたいなっていうのはあったんだけれども、でも、あんまり和風し過ぎると、今度、昨シーズン(のSEIMEI)とかぶるしなぁって思ったりして。”

フィギュアスケートマガジン 2017-2018 プレシーズン トロント公開練習・完全収録 p.23


確か『SEIMEI』のパーフェクト演技の時に「これがオリンピックでないのが勿体無い」という意見をどこかで見かけた。それまでの「和プロは評価が低い」という定説を覆したこのプログラムは画期的だった。

『SEIMEIサンドイッチ』になる昨シーズンのプログラムは、確かに悩みどころだったろう。オリンピックシーズン『SEIMEI』に備えて和の表現を深めたい&和カブリ感が無い様にと、日本人作曲家・久石譲のピアノ曲を選択したのは、なかなか良く考えられた選曲だった事が解った。


“シェイリーン・ボーン(SEIMEIの振付師)   確かあれはワールドの1カ月後だと思います。「SEIMEIを滑ったらどうか」と勧める手紙を書きました。オリンピックにぴったりだと思ったのです。”

フィギュアスケートマガジン 2017-2018 プレシーズン 私たちはいつも、ユヅルのそばにいる シェイリーン・ボーン p.42


ヘルシンキワールド直後の囲みインタ・帰国インタでも、来シーズンのプログラムへの質問はあった。その時にはもう羽生選手の心の中では決まっていたという事になるが、明言は避けている。国別を控えて日本で調整、クリケットでの話し合いも済んでいない時期だったはずなので当然の対応だろう。


SP(ショートプログラム)のバラ1について。

“ 実は、SP は『Let’s Go Crazy』を持ち越ししようと思っていたんですよ、もともとは。4 月の国別対抗戦のときも滑りましたけど、そのまま今シーズンに使おうと。(中略)最終決定したのは4月の国別対抗戦の後かな。国別あとに考えたのはやはり、このプログラムであまりいい演技がしきれていないこと、イメージの悪さみたいなものがあるかなというのが気になって。(中略)だからこそちょっと悩みつつ、この曲が本当にオリンピックにふさわしいか、ふさわしくないかということも考えて、最終的に『バラード第1番』に行き着きました。 ”

家庭画報.com 羽生結弦選手のトロント公開練習2017 リポ! 「SP で使う曲は本当は・・・」


プログラム決めの時系列は

2015年12月12日(2015/2016 ISUグランプリファイナル・バルセロナ)以降:『SEIMEI』再演を心に秘める。

2017年4月23日(2017年世界フィギュアスケート国別対抗戦)以降:『Let’s Go Crazy』の持越しを断念し、『バラード第1番』再演を選択。同時期にシェイリーンから『SEIMEIおすすめメール』が届く。


前回オリンピックからの3年間で演じた中から、一番良いと思えるプログラムを選択した格好になった。カトパン・インタでの『羽生結弦のベストアルバム』と言う表現は、的を射ていたなぁ。

羽生選手のメディア・デーのインタビューを拾い集める1

8月8日のメディア・デー(公開練習)から1か月経ち、色々な媒体から羽生選手のインタビューの内容が明らかになってきた。

『フィギュアスケートマガジン 2017-2018 プレシーズン』号でメディア・デーの流れが判った。

“ブリーフィングの席上、何度も確認されたのが今季のフリーの情報解禁について。羽生自身が会見で直に記者たちに説明したいという希望を持っているので、それまでは記事・映像・SNSを含めて情報を一切、公開しないようにとの旨が伝えられる。(中略)羽生の会見終了までは情報を出さないという取り決めがなされた。”

フィギュアスケートマガジン 2017-2018 プレシーズン トロント公開練習・完全収録 p.20

去年はある雑誌社のツイートで、深夜にプログラム名が知らされた。今年は再演という事で、『選んだ意味も合わせて伝えて欲しい』と言う強い意図があったという事かもしれない。

8月9日(メディア・デー2日目)の様子。

“その(氷上練習)後はテレビ局と雑誌社の個別取材という流れで、クリケットを訪れた報道陣は前日(日本から80人以上、現地・海外から数名)の3分の1程度。”

“テレビ局、さらに雑誌10社が個別インタビュー。1社あたりの時間はそう長くないものの、シーズン中は難しい「独占インタビュー」に対応してもらえるのだから、こちらとしては本当にありがたい。”

フィギュアスケートマガジン 2017-2018 プレシーズン トロント公開練習・完全収録 p.26

テレビ局の当日ニュースではフジテレビが独占インタ部分を放送していた様に思う。グランプリシリーズの放送権を持っているテレビ朝日、NHK杯主催のNHKは未だ放送していない。フジテレビの放送部分も『カトパン・インタ』の数分で、まだ持っていそう。この3局は試合前に独占インタ部分を放送して来そうだ。

日テレ・TBSは蚊帳の外だけど、同じ『暖炉の横に座って答えている映像』をニュースで放送していた。1日目にもテレビ局の対応をしたようなので、試合放映権を持っていないテレビ局合同で取材したのかもしれない。日テレは野村萬斎さんとの対談に絡んでいたり、24時間テレビでの繋がりもあって今後も侮れない。TBSは羽生選手と仲の良い織田信成さんルートしか持っていないと思うので織田さん次第。

2日目が“1日目の3分の1程度”になったという事から、速報性が要求される新聞関係者が1日目で帰ったのだろうか。

羽生選手の写真が青のアンダーアーマー着用なら1日目。2日目は赤のアンダーアーマー。去年から羽生選手が親しいカメラマンの要望に応えて、練習着の色を故意に変えているらしい。後で写真をチェックする時に同じ練習着だと混乱するから、と頼んだとか。ファンにもいつの写真か判って助かる。


羽生選手は物持ちが良いらしく、服も靴もカバンも同じ写真が多い。髪型も同じだし顔もそんなに変化していなく、特に笑った『簡単な顔(^-^)』になっている写真はいつのものか判別が難しい。


共同会見部分は『フィギュアスケートマガジン 2017-2018 プレシーズン』が7ページにわたってほぼ全文掲載。取材した10社の雑誌社の内、これだけのページを割くのは文字テロのベースボールマガジン社だけだろう。残りの9社は、対抗手段として『美麗写真or独占インタの独自性or他のイベントの取材を付ける』しか無いように思う。

意外だったのは、今回の『2017-2018 プレシーズン』号は写真が結構良かった。写真が欠点だったので、ここを改善してきたら他の雑誌は「文字テロ」なんて揶揄している場合では無いかもしれない。

フィギュアスケート・マガジン「会見取材記」

表紙のデザインがゴチャゴチャした感じでスルーしそうになるけれど、この雑誌のウリは会見取材記にある。

1つの大会中に会見は、複数回行われるようだ。

羽生選手が語った内容を、時系列に編集少なく掲載されている。

これが評判になっていたので、私も「2016-2017 プレシーズン」から購入しだした。

調子に乗ってバックナンバーも中古で購入したが、会見取材記は創刊号からあった訳ではなかった。

会見取材記のページ数(テキストページ)が多い順では

  1. 2016-2017グランプリスペシャル:グランプリファイナル8ページ、NHK杯10ページ
  2. 2016-2017シーズンスタート:スケートカナダ7ページ、オータムクラシック4ページ
  3. 2015-2016グランプリスペシャル:NHK杯6ページ
  4. 2016-2017プレシーズン:公開練習6ページ
  5. 2015-2016フォトアルバム:全日本選手権5ページ

ネット記事や新聞・ほかのスケート雑誌を読むと、会見内容は編集されている事の方が多い。

ニュースでも、語った一部を切り取って放送されている。

羽生選手は「話が長い」方で、ご本人も自覚されている。なので、語ったまんまを掲載・放送するのは、スペース・時間の制限がある場合は難しいのだろう。

印象的な言葉だけを切り取っていたり、前後を入れ違えたりしている場合もあって、「それだと本意が変わっちゃうのでは?」と不満に感じる事もある。

でも「会見取材記」を読むと、正直に思ったままを素直に語っているのが分かるので、ファンとしては読んでいてとても面白い。「なんだ、こういう意味で言ってた言葉なんだ。」と思う事もある。

記録としても貴重なので、「会見取材記」は今後も続けて欲しい。

 

フィギュアスケート・マガジン「発行ペース」

株式会社ベースボール・マガジン社が発行している雑誌『フィギュアスケート・マガジン』。

今現在で10号発行されている。

  1. 2015 (平成27年3月3日発行)
  2. 2014-2015シーズンファイナル(平成27年5月15日発行)
  3. 2015-2016シーズンスタート(平成27年10月29日発行)
  4. 2015-2016グランプリスペシャル(平成27年12月26日発行)
  5. 2015-2016フォトアルバム(平成28年1月28日発行)
  6. 2015-2016シーズンクライマックス(平成28年2月29日発行)
  7. 2015-2016シーズンファイナル(平成28年4月21日発行)
  8. 2016-2017プレシーズン(平成28年9月28日発行)
  9. 2016-2017シーズンスタート(平成28年11月10日発行)
  10. 2016-2017グランプリスペシャル(平成28年12月22日発行)

タイトルを見ても「どれが先?」と、ちょっと分かりにくい。

2015-2016シーズンの発行順『シーズンスタート→グランプリスペシャル→フォトアルバム→シーズンクライマックス→シーズンファイナル』が一周で、次シーズンも『シーズンスタート』からかな?

と思わしといて、実際は『2016-2017 プレシーズン』が発行された。

  • プレシーズン:プログラム内容が分かった後
  • シーズンスタート:初戦(B級試合)後
  • グランプリスペシャル:グランプリシリーズ2戦とファイナル後
  • フォトアルバム:全日本選手権後
  • シーズンクライマックス:四大陸選手権後
  • シーズンファイナル:世界選手権後

のペースとか思えば、直近の「2016-2017グランプリスペシャル」の最終ページには

“次号は3月上旬発売予定”

と書かれているので、発行ペースはやっぱり謎。

 

 

Ice Jewels(アイスジュエルズ)vol.1~4 「ルール」

「基礎知識&最新ルール」のページは助かる。

ネットでルールを調べると、古いルールの事だったり、専門用語が分からなかったりして少し混乱する時がある。

日本スケート連盟(JSF:Japan Skating Federation)のサイトに

「大会結果>フィギュアスケート>データ>ISU Comm.国内規定>ISUハンドブック>テクニカルパネル・ハンドブック」

と和訳のルール文が掲載されている。

が、和訳なのでクセが強いし、関係者向けの文章で素人には厳しい。

そんな私には、分かりやすい文章で書いてあるこのページは重宝している。

  • vol.1:採点方法、ジャンプ・スピン・ステップやムーブメントの基礎知識、今シーズンのルール
  • vol.2:0点(無価値)になる説明(ジャンプ・スピン・ステップ)
  • vol.3:幻のジャンプ、ステップ・シークエンスの解説(世界選手権の男子SPを例に)
  • vol.4:2016/17シーズンのルール改正、ヒトはどこまで跳べるのか?

これだけあれば、今のところ十分。

※新しいIce Jewels(アイスジュエルズ)vol.5が2017年2月9日に発売されるらしい。

 

Ice Jewels(アイスジュエルズ)vol.1~4 「音」

羽生選手が音と演技について語った言葉で、「へー」と思った部分を抜粋。

“羽生:今まで「バラード第一番ト短調」では、自分は演奏者にならなきゃいけないという考えがありました。自分が音を奏でている、自分が音を出している、そうならなければいけないという強い思いがありましたが、それだけではダメだなと気づき始めました。曲があって演奏家がいて、でも僕はピアニストではないのだからその中間というか違う次元でやらなければならない。”

Ice Jewels vol.2 330.43の真実 p.21

“ジュニアの最後のころに思っていたことは、音が聞こえなくても音が聞こえるような演技がしたいということでした。しかし、今では、それは独りよがりで押しつけがましい考え方だと思っています。音が聞こえなければそれはプログラムではありません。音とユニゾンしているから、音と共演しているから、音があるからこそ感じ取れるものが絶対にあるので、そういうものを大事にしていける曲だと思います。”

Ice Jewels vol.4 進化の予兆(今季のフリースケーティング) p.25

羽生選手の演技を後で見返すときに「今度はこの音に注意して観よう」「次はこっちの音で」と、音ハメを気にして鑑賞するのがとても楽しい。細かい抑揚も体のどこかでキッチリ表現していて、それを発見するのがうれしい。

耳から聞いて感じた「何か」と、目で見て感じた「何か」が、私の体の中で共鳴する

=私の視覚と聴覚を同時に刺激される

⇒快感、感動、驚き、喜びを感じる。

今季は観客とのコネクトも挑戦しているので、現地観戦したら視覚・聴覚・肌感覚?を同時に刺激されてえらいこっちゃ。。。

 

Ice Jewels(アイスジュエルズ)vol.1~4 「ジャンプ」

羽生選手がジャンプについて語った言葉で、「へー」と思った部分を抜粋。

“羽生:イーグルからのアクセルって自分の基本の動きなんです。というのも、都築章一郎先生に習っていたときに、ジャンプが跳べなくなってくると全部イーグルからやらされていました。アクセルに関しては絶対。(中略)都築先生のジャンプの練習では普通に跳ぶことはなかったんです。いつも、なにかのステップを入れたりしていましたね。だから今もジャンプを普通に跳ぶことはありません。

    それは現在の競技にあっていますね。

羽生:以前の6.0の時代だったら、そこまでじゃないですけど、GOEがつく今の競技には合ってると思います。”

Ice Jewels vol.1 進化する羽生結弦 p.28

他のスケートクラブでもこういった指導がされているのか判らないけど、羽生選手が小学生の頃から「ステップからジャンプ」に慣らされていたことは強み。

“羽生:昔からランディングポジションも注意されてきました。確率的にはよくないかもしれないけども、同じ動作を繰り返さないということも注意されてきました。

    同じ動作を繰り返す、つまり同じように入る方が感覚的に楽ですからね。”

Ice Jewels vol.2 苦い緒戦が、世界最高を生み出した p.26

SP(ショートプログラム)とFS(フリースケーティング)で、同種のジャンプであっても入りを変えているという意味かな。こういうこだわり、観戦時にわかるようになりたいなぁ。

 

Ice Jewels(アイスジュエルズ)vol.1~4「聴き手」

丁度、羽生選手を応援し始めた頃に創刊された雑誌「Ice Jewels(アイスジュエルズ)」。

株式会社 舵社という船関係の出版社から発行されはじめて、現在vol.4まで発行済み。

vol.1が2015年10月21日発行、vol.2が2016年2月19日発行、vol.3が2016年5月30日発行、vol.4が2016年10月21日発行。

ってことは次のvol.5は2017年2月19日かな?

羽生選手のインタビュー記事を目当てに買っていますが、常々「聴き手が良いなぁ」と。

『編集部』としか書かれていないので勝手に想像すると、古くから羽生選手を知っていて、ルールも選手の競技への取り組み方も知っていて、フィギュアスケートというスポーツへの理解と一定の考えを持っているような人物かなぁ。

“羽生:すごく理論的な話になるのですが、ジャンプは「スピード×カーブ×遠心力」で跳べるか跳べないかが決まります。(中略)たとえば、ジャンプが跳べる瞬間の力の具合が同じだったり、フォームだったり、絶対的なこれだけはゆずれないという最大公約数みたいなものがどこかにあって、それをより難しいというか、より環境の違う状況で跳ぶことでわかるんですね。この状況でこれをやっておけばいい、といった感じです。

   普通ならば、弧のところで跳んで、テイクオフとランディングが同じ弧になるのが理想的。しかしショーのときはまっすぐに入って、降りてとちょっと難しい。”

Ice Jewels vol.1 羽生結弦とアイスショー p.29

このやり取りを読むと、競技経験者かなぁとも思えるな。