巧くなる為に

ワクワクして楽しみに待っていたNHK杯。一回気分が上がっていただけに、羽生選手のケガ報道にはだいぶ凹んでしまった。

大会開催日(11月10日)の3日前、7日夜に大阪入りとのニュースがあって一安心

8日の非公式練習をスキップとのニュースに「うーん、時差調整かなぁ」と、自分の中に生まれる不安をごまかして

9日午前の公式練習もスキップしたニュースには「午後もあるし、羽生選手は朝弱いしねー」と考え

そして向かえた午後の練習でのケガ映像の衝撃。。。


『捻挫の為に欠場』や『ケガの為に3週間練習を休んでいた』などのニュースを読んでも、どういった経緯でケガをしたかと想像した事はなかった。

フィギュアスケート選手のケガの大半は大技の練習中、特にシングル選手なら多回転ジャンプの練習中に起きる事が多いだろう。その瞬間の映像は衝撃的で、痛々しくて直視できなかった。

いつもの羽生選手ならば、途中で回転をほどいて降りれていたかもなぁ。。。

前日の非公式練習のスキップは発熱の為だったとのニュースもあった。体調不良での判断ミス(ジャンプを強行 or ジャンプを途中でほどけなかった)だったのではという記事も読んだが、それは本人談では無い。


大会翌日、羽生選手はNHKの単独インタビューに答えた。

『超』要約すると“しっかり治して全日本に出るよ!”だった。

私もそのつもりで応援しよう。


巧くなる為の練習は、少し負荷がかかるレベルでないと習得は難しい。「ちょっとシンドイ。」を克服して挑んで、成功したり失敗したり。失敗しても『どうして失敗したか』を解析して次の成功の材料にする。それを繰り返して、下手な部分をドンドン潰していって成功につなげる。

文章にするとロジカルなんだけど、生身の体は日々違うし、失敗すると痛いし心理的に凹むしイライラもするし。。。まず頭と体が思うように連動しないし、繰り返さないと体は忘れるし。

トップレベルの選手でも『上達の過程』は同じなんだなぁと、しみじみ。


プルシェンコ氏が来日して、色々羽生選手について語った。

羽生選手のP&GのCM発表イベントだったが、羽生選手が健康体だったら直接会えていただろうなぁと少し残念に思った。

イベントのフル映像を観たが、ファンの私も元気になった。

特に「いたずらに羽生選手を褒めているわけではない。本当に彼は唯一無二の存在だから。」と言う言葉に、ジワーンときた。

はたして、羽生選手が同席していたらここまでのエールの言葉を聞けたかなぁ?とも思った。ケガをしてしまったから出てきたエールの言葉だったかもしれないし、面と向かっていないから踏み込んで語ってくれたのかもしれない。

良かったねぇ、こんなに言われたら勇気百倍で頑張れるねぇ、有難いねぇ、とほのぼの。

こうして私の『羽生ジェットコースター』は、いったん着地した。

ロステレコム杯で4回転ルッツ(4Lz)成功!

10月20日・21日に行われたISUグランプリシリーズ第1戦のロシア大会『ロステレコム杯』にて、羽生選手は2位の銀メダルだった。第2戦『スケートカナダ』も今日(10月29日)男女シングルは終了した。今の段階では、まだポイントランキングの事は何も語れない。

最も重要なのは、4回転ルッツ(4Lz)が試合でGOE 1.14の加点付きで決まったこと。


『かめ太郎真夏の氷上カーニバル』の後に“恩師の都築章一郎氏に「4回転ルッツをプログラムのどこに入れようか検討している」と羽生選手が語った”という記事が新聞に出ていた。本人が直接記者に語ったものでなかったし、映像も無いので「マジで?」と思っていた。

羽生選手は先シーズンの世界選手権終わりから、事あるごとに記者に「新ジャンプは?」と聞かれまくり、その都度「今は考えていない。」とスルーしてきた。

“今まで練習をやってきて、『ルッツを入れられるな』と思ったのが、今回(4回転ルッツを)入れることにした理由のひとつですね。五輪へ向けてこれからどんどん試合を重ねていくわけですけど、実際には試合数も限られていますから。本番へ向けて、試みた回数というのも一つひとつ大事になっていくと思うので、その意味でも、できるだけやりたいと考えました。(中略)

オータムクラシックのように集中力が途切れることを避けるためにも、今自分が一番実力を発揮させる構成で、自分が一番本気を出せるプログラムでやりたいと思っています。”

Web sportiva :羽生結弦が語ったグランプリシリーズ初戦で「4回転ルッツを跳ぶ理由」

その他、大量の記事やインタビューから抽出できたことは

  1. 4回転ルッツは夏から構成に入れて練習。
  2. ジャンプ自体は4年前からコツコツと練習して、理想の「降りるだけじゃなく、美しく表現の一部になるジャンプ」になった。
  3. メディアデーとオータムクラシックは右膝の影響で封印(メディアデー終わりのフォトセッションでふざけた写真(野球のバッティングポーズや相撲の四股踏み)が多かったのは、そのフラストレーションだったのか?)。
  4. オリンピックシーズンだが「守り」より「攻め」を選んだ(その方が自分らしく戦える)。
  5. 武器は多ければ多いほど、精神的にも戦略的にも優位に立てる。初戦から投入してジャンプの安定を図りつつ、オリンピック直前まで最良の構成を探る(その為にも再演プロは優位)。

詳細は『フィギュアスケートマガジン』を待てば判るだろう。モスクワでの臨場感(記者たちのバタバタ)溢れる記事 “ベースボール・マガジン社Web:モントリオールの経験を生かして   。羽生結弦、モスクワで4回転ルッツに挑む。”も面白かった。

更に嬉しいニュースとして、平昌オリンピック後も現役続行する事を語った!

“朝日新聞デジタル:羽生「4回転半やりたい」 平昌五輪後の現役続行に意欲”

今季4Lzが成功したので、残るクワド(4回転ジャンプ)はループとアクセル。「全ての4回転ジャンプを跳ぶ」ことも羽生選手が恩師の都築氏と約束していると以前に雑誌で読んだことがある。それならば、後2~3年は羽生選手を試合で応援できるだろうか。少なくとも、もの悲しい気分で平昌オリンピックを観戦しなくても良くなった!羽生選手に感謝!

オータム クラシック(2017 Autumn Classic International)で「悔しさ」の収穫

2017年4月20日 – 4月23日の3日間、カナダのモントリオールでオータム クラシック(2017 Autumn Classic International)が行われた。羽生選手は3年連続出場していて、GPS(グランプリシリーズ)前の調整試合としているようだ。


今大会は2017/2018 ISUチャレンジャーシリーズ(ランキングポイント加算、ベストスコアはISUに認定)10戦中の第3戦目に該当する。


前提として『羽生選手はスロースターター』と言う認識がファンの間では浸透している。なので試合結果よりは「新衣装はどんなのかな?」「メディア・デーのニュースでは細切れだったプログラムの通し演技がやっと観れる!」「元気かな?」と言う思いでこの試合を待っていた。

ただ事前情報でマスコミが50社も(2年前は15社、昨年35社)集結している事と、先々シーズン世界王者のハビエル・フェルナンデスなどの有力選手が多数出場する事にもなって、昨年までのアットホームでのんびりした雰囲気の大会では無くなりそうな予感もしていた。

日本では観戦ツアーも企画されて、自力(観戦+エアー+ホテル)チケット確保組も加わった大量のファンが現地へ出発した。


日本開催の羽生選手が出場する大会であるNHK杯、GPF名古屋(GPSの結果による)、全日本選手権のチケットは『抽選』なので、取れるかどうか判らないと言う状況。クジ運が必要になってくる。海外戦(オリンピック以外)のチケットは、日本ほどフィギュア人気が盛んで無いので確実に確保は出来るようだ。


  • SP(ショートプログラム) 112.72点(自己ベスト+1.77点)WR更新
  • FS(フリースケーティング)155.52点(自己ベスト-67点)

と、まぁ高低差が激しい結果になった。ファンとしては想定内で「いつもの羽生ジェットコースターだね」という感想だった。

ただ羽生選手本人は、マスコミの注目度や日本からファンが沢山来た事、オリンピックシーズン初戦である事、再演プログラムである有利さなどから「俺はやるぜ!」と思っていた様な気もする。それがSPでのWR(ワールドレコード)更新と、FSでの空回りだったんじゃないかなぁと。


試合後のインタビューが出て来たので、ひとまず纏める。

「最初にルッツがパンク(回転が不足)して、いろいろ考えて、集中はどこかにいってしまった。」

いろいろな考えとは   

  1. 前半を3回転ジャンプにした時の力の入れ具合・リズムの調節が難しかった
  2. 冒頭3回転ルッツが抜けて、次の3回転ループを4回転にしようかと迷う
  3. 後半のリカバリーを考えながらの演技

大会10日前に右膝に違和感、1週間練習を休んでいた。大事を取って4回転ループは回避、3回転ループに変更。FS冒頭に3回転ルッツを移動、後半に4回転を固め跳びして基礎点低下を最小限に留める構成に変更してきた。

って事は、この変更した構成での通し練習は多く見積もって3日、もしかしたら大会公式練習の2回だけだった可能性もある。

答え合わせは、10月発売予定のフィギュアスケートマガジンの『全文掲載インタビュー』まで保留にしておこう。


中庭健介氏(元特別強化選手・現指導者)「前哨戦でフリー惨敗の羽生結弦は平昌五輪連覇に向けて不安はあるのか?」

“右膝の不安が影響して   

  • 右足のバックアウトエッジのすべりが悪かった
  • ジャンプの『タメ』の足りなさや『ひねり戻し』のタイミングがズレていた
  • 右膝に負担をかけないようにすべった為に左足の加速が減って、踏み込みも甘くなった”

    3週間弱でGPS(グランプリシリーズ)ロシア・ロステレコム杯。オリンピック選考基準に掛かる試合がそこから始まる。羽生選手の「悔しさ」は次への原動力だという事をファンは知っている。

世界フィギュアスケート国別対抗戦でシーズンが終わる FP

SPの結果を観て「もうフリーは、余計な事考えずに伸び伸びと演じてほしいなぁ」と思った。


国別対抗戦の前に「ノーミスしたい」と羽生選手はコメントしていた。

世界選手権のFPの演技は素晴らしかった。けど、GOE評価やPCSは『SEIMEI』のパーフェクトスコアと比べてしまうと、満点評価だったとは言えない。

羽生選手も、もっとやれると言うようなコメントをしていた。

ヘルシンキ世界選手権の不満は「カメラワーク」だった。ジャンプ前に上半身だけとか、スピンで足元ズームとか、ステップは引き過ぎとか。。。

現地のテレビ局が撮影したものが、世界に配信される。そのテレビカメラマンがどれ程フィギュアスケートを撮影した事があるのかは、毎回未知数。

個人的に『一つのカメラで切り替えずに撮って欲しい』シーンがある。

  • ジャンプの前後、ステップの入りと出の流れ
  • ステップシークエンス
  • スピン

国別対抗戦でもしもノーミスが出来たら、ヘルシンキよりは良いカメラワークで観れるかなぁ、と期待していた。


FPは200.49点で羽生選手が1位だった。

この試合でも勝つ事だけを考え、4回転5本の構成で挑んできた。4回転サルコーと最後の3回転アクセルは抜けたが、4本の4回転に成功。そのうち3本は1.1倍の後半で、4T+1Lo+3Sのコンビネーションジャンプは特に点数がエグイ。

抜けた3回転アクセルも、あの状況(短辺方向・直前にレイバックイナで距離と準備の間が少ない)で最も難しい「イーグルから」を選択して抜けたのだが、1回転アクセルとして評価されたのかGOEに「1」を付けたジャッジが4人いた。

『転んでもタダでは起きない』『いつでも全力』の精神を見せつけられて、「伸び伸び滑ってくれれば」なんて甘い考えの自分を恥ずかしく思った。


羽生選手を応援するファンは「毎回ジェットコースターに乗せられたようだ」とSNSで語り合っている。今回も相当なジェットコースターだったので、初心者の私は乗り物酔いが酷かった。

世界フィギュアスケート国別対抗戦でシーズンが終わる SP

世界選手権の後、国別対抗戦に羽生選手が出場することになった。

この試合は、「ここが頂上だと思って山を登ってきたら、この先にまだありました。」という感じかもしれない。

頂上の世界選手権にピークを合わせてきた選手たちは、もう一度最後の気力を振り絞って戦うことになる。

国際スケート連盟(ISU)の規定で、ランキング上位選手は出場を求められている。

賞金が出る、世界選手権で悔しかった思いを晴らせる、枠取りのプレッシャーが無いのでパーソナルベストが出やすい、トップ選手の演技がサクサク観れることもあって日本のフィギュアスケートファンが集結して熱い声援がどの国の選手にも送られる、などのメリットもある。

得点もポイントに換算されて、国ごとのチームの合計ポイントで争う。

パーソナルベストが出れば公式記録として残るので、「気楽にやって良い結果が出れば儲けもの」の気持ちで海外選手は来ている雰囲気がある。

が、日本選手はそうもいかないのかもしれない。主催国だし、ゴールデンタイムの放送だし。。。


羽生選手は「ノーミスしたい」と大会前に話していた。

特にSP(ショートプログラム)の『Let’s Go Craizy』は、ノーミス出来ていなかった。

世界選手権の後でも「感覚は良いのにミスをした」と語っていたので、好調を維持できていれば可能かもしれなかった。

国別のSPの日は、プリンスの命日の前日だった。SNSではこの事がちょっと話題になっていた。


羽生選手は2つのジャンプでミスをしてSPは83.51点で7位になった。

演技後「プリンスの命日の話を知っていた」とコメントしていて、曲やプログラムへの愛着が裏目に出たようだった。

2017年世界フィギュアスケート選手権(World Figure Skating Championships 2017)緊迫の一週間を振り返る【FP】

FPの前、プルシェンコが現役引退を表明した。フィギュアスケートファン界隈では「エイプリルフール・ネタだろ」と言われるほど、唐突なニュースだった。

SP後にどこかの取材で世界選手権の感想を求められ、「羽生選手のSPの結果にはがっかりした」と言う内容のコメントもしていたらしい。

プルシェンコは羽生選手が『神』と公言している憧れの存在。プルシェンコも羽生選手と会うたびに「早く俺を超えてみろ」と言うらしい。羽生選手は『プルシェンコ・ファンのヒエラルキーの頂点である』とか、『スケートの上手なガチのプルオタ』と心酔っぷりを面白くイジラレているのをSNSなどで見かける。

この引退ニュースが「起爆剤」として、羽生選手に良い影響があったらいいなぁ、と思った。


FPは家族に配慮して、私はマスクと手袋を装備してTV観戦をした。

(興奮すると大声を出し、手をパンパン叩くクセがある。深夜観戦だったバルセロナGPFでは、驚いて起きてきた家族に怒られた。)

羽生選手の演技は、全てが美しかった。パーフェクトでクリーンな演技。

「もう一度じっくり見返したい。」

そう思っても試合は流れていく。順位はまだ分からない。見返したいのを我慢し、最終滑走者のハビエル選手まで観戦した。

羽生選手がトップに決定した後、早速録画を巻き戻して落ち着いて見返した。


フリープログラム『Hope&Legacy』は、PCS(演技構成点)面でジャッジに評価されにくいとSNSで噂されていた。

理由は「曲調が単調」という事らしい。

私は、それは羽生選手サイドでは織り込み済みでの新しい挑戦であろうから、見越して振りつけられているだろう、と思っていた。

試合後の囲み取材で、羽生選手は

“(前回大会の)四大陸選手権後に曲の変更も考えた。『SEIMEI』より評価されにくいと感じていた。”

とコメントしたようだ。結局、自分の感性を信じて続行してくれたようで、もしも変更していたらと考えると、恐ろしい!

PCS(演技構成点)は経験で上がると言われたりする。長く試合に出ている選手、ベテランほど高くなる、と。しかし、ジャッジは『絶対評価』が原則なので、ベテランであっても行われた演技が良くなければ低い。

『SEIMEI』はGPS(グランプリシリーズ)1戦目のカナダ大会では良くなく、2戦目のNHK杯でパーフェクト演技が出来た。次戦のGPF(グランプリファイナル)でもパーフェクト。国際試合で2試合続けて最高得点を更新した。

その後の全日本選手権、ボストン世界選手権では良い演技が出来なかった。国内戦の全日本選手権は国際ジャッジの管轄外だから抜かしてみると、国際的な印象で言えば『△→◎→◎→△』ではないかなと思う。

パーフェクトが早い段階で2戦連続出来ているので、PCSもジャッジは高く付けやすい気もする。『絶対評価』と矛盾するが。。。

PCSが出やすい曲は、

  • メリハリがある
  • ストーリー性がある
  • 誰もが知っている曲
  • キャラクターがハッキリしている。。。etc

『Hope&Legacy』は、どれも当てはまらない。観客が手拍子するパートが無い事でも明白。

気持ちのいい流れるような音楽に、高難度ジャンプを溶け込ませてメリハリを付け、スピンやステップでストーリーを伝える。

ベテランだから出来るプログラム、プレオリンピックだからできる挑戦。


見返してみると、ジャンプの着氷エッジはピタリと氷に吸いついて、不安定さは皆無。足さばきも音ハメピタリで気持ちいい。

前半4Sの浮き上がり方、後半4S3Tの前の何かを捕まえて放つようなマイム、3A2Tのふんわり感(大抵ここら辺で涙が出てくる)、最後の3Lzまでのドキドキ。。。

「ノーミスしたら泣く」とSNSで見かけたとき、私は泣くかなぁと懐疑的に思っていたが、はい泣きました。


プルシェンコが試合後インスタで

“Once again you proved , that you are great champion, coming back from 5th place to take the gold, congratulations Yuzuru!!!(君は5位から返り咲いて金メダルを獲り、素晴らしいチャンピオンであることを改めて証明してくれた。おめでとう、結弦!!!)”

と書いた。完璧すぎる。

2017年世界フィギュアスケート選手権(World Figure Skating Championships 2017)緊迫の一週間を振り返る【SP後~FP前】


今大会のスケジュール(日本時間)SP後~FP前

3/30  SP終了後~ SPスモールメダル授与式、FP滑走順抽選会、会見

3/31 17:05~ サブリンクFP公式練習1

〃  21:30~ サブリンクFP公式練習2

4/01 13:00~ サブリンクFP公式練習3

〃    16:50~ FP


やっぱり、SPは悪い演技ではなかった。調子を落としているとか、タイミングがハマっていないとか、そういう「何か足りていない」という失敗ではなかった。

そんな思いで、ISU配信のSPプレスカンファレンスを眺めていた。

羽生選手の様子はどうだろうと見ると、前の席に座って笑ったりもしている。怒っているとか落胆しているとかもなく、普通。

そしてFPの滑走順は、また最終グループの1番滑走。

SPではレイトスタート、30秒ルールを超えてしまって減点1点を取られた。今度は気を付けるだろう。

FPの公式練習は全てサブリンクで行われるため、ここからはネットニュースだけが頼りになる。と思っていたら、ラストの公式練習はライブストリーミングがあると分かった。

四大陸選手権の時と違って、アレコレと点数差計算する事は放棄した。感じているポジティブな気持ちに水を差すのが嫌だった。

公式練習のライブストリーミングでは、羽生選手は軽めにランスルーをし終了時間より早く帰っていった。

「良いんじゃないか。むしろサブリンクで本番さながらにランスルーされたら、そっちの方が心配になる。」   そう好意的に思った。

そして比較的短いインターバルを経て、FPが始まった。

2017年世界フィギュアスケート選手権(World Figure Skating Championships 2017)緊迫の一週間を振り返る【SP】

5位になった。が、私は良い演技内容だったと思った。

4Sでバランスを崩して、両手タノ2Tをド根性で跳んだ後にプリンスの歌声

♪Go crazy~

が被ってきて、「クレイジーだよ!!羽生!」と気分が上がった。

観客はロックコンサートのように沸いていて笑顔だった。

トップとは約10点差になって、羽生選手のインタビューは観ていて辛かった。

“楽しむ事は出来たと思うんですけど(中略)絶対ノーミスしたいなと思っているので、最後まで集中したいと思っています。”

2017年世界フィギュアスケート選手権(World Figure Skating Championships 2017)緊迫の一週間を振り返る【SP前】

大会が終わって約1週間、やっと興奮が引いてきたので振り返ってみようと思う。


今大会のスケジュール(日本時間)SPまで

3/27  17:15~ メインリンク公式練習1

〃  23:40~ サブリンク公式練習2

3/28 15:55~ メインリンク公式練習3

〃  22:20~ サブリンク公式練習4

3/29 19:40~ サブリンク公式練習5

〃  21:30~ SP滑走順抽選会

3/30 18:10~ SP


ファンとしては、まず現地入りのニュースをドキドキして待つ事になる。

記者への受け答えの様子で、調子がどうなのかを見定めたい。羽生選手は「バッチリ準備してきました。」みたいな事しか言わない(スポーツ選手は悪くても言わないものだと思う)ので、発言は重要ではない。

顔色や声音や表情に注目して、「体調は良さそうだな」とファンはSNSなどで意見を交わしていた。

現地ファンが観れるのはメインリンクの公式練習だけになる。

日本TV観戦組は、その現地ファンからのSNSは重要な情報源になる。

今回は前年のボストン世界選手権とは違って、コーチのブライアン・オーサーだけではなくトレイシー・ウィルソンもリンクサイドにいた。

クリケットクラブからは他のカテゴリーからも選手は出場しているので、コーチは複数名行っていたようだ。ブライアンはそれぞれの選手に付き添いたいだろうが、ちょっとスケジュール的に難しい事も出てくるだろう。だからファンは「トレイシーが居ると安心する」とSNSで語り合っていた。

ボストン世界選手権では、ハビエル・フェルナンデス選手と羽生選手が共に足にトラブルを起こしていた。2人で同じ大会に出場することはそれまでもあったが、両選手ともトラブルが出たとなると、さすがのブライアンも対応は大変だったろうと思ったものだった。

だからトレイシーが居たことで「クリケットは万全な体制を組んできた」と安心したのだった。

ネットニュース・動画・SNSから、羽生選手が本番に向けて緩やかにピークを上げて来ているのが何となくわかった。笑顔で練習している様子から、リラックスしていて自信があるような雰囲気も伝わってきた。

ひとつ心配だったのは、腰の状態だった。直近の試合の四大陸選手権ではビールマンスピンは抜いていたし、SPの仰け反りポーズは控えめだった。公式練習ではそれもしていたようで、「体調は万全。」と思って私自身もリラックスするよう心掛けていた。なんの関係もないのに。。。

そして滑走順は最終グループの1番滑走に決まった。

 

四大陸選手権のリカバリーをたどる③試合結果

FSのスコアはネイサン選手が204.34、羽生選手が206.57だった。

羽生選手の方がSPで6.08点負けていたので、総合で2位になった。

210.42点以上取れていたら金だった。(同点の場合はフリーの点数が高い方が勝ち。)あと3.85点。惜しかった。

でも、収穫があったと羽生選手は清々しく語っていたので次回に期待。

ネイサン選手は全米選手権ほどの点数は出ていない。3Aを1本、全米選手権より足してきた。コケないし、体力もある。GOEも今はマイナス評価があるけど、0やプラスに上がってくれば技術点だけでも勝負できる?

大きな器にまだ物が入る、余白がある状態かな。

羽生選手のスコアはミスジャンプだけマイナス評価。ノーミスならばGOEは簡単に付きそう。

逆に言うと、ノーミス以外に点数が上がる部分が少ない。

リカバリーした演技内容であっても、他のエレメンツにさほど影響が無かった。

PCS(演技構成点)も「ノーミスしてくれたら入れますよ。だから早く見せてね、期待してるよ。」とジャッジが待っている気がする。