来期のSP(ショートプログラム)を考える2

国際スケート連盟コミュニケーション第 2089 号(2017-2018 シーズンにおける価値尺度(SOV),難度レベル(LOD),GOE 採点のガイドライン)に、

「プログラム・コンポーネンツ
指針として,転倒または重大なエラーを含む演技にはどのコンポーネンツに対しても 10 点を与えるべきではない.」

追加的な諸注意が明記された。

例えばジャンプで転倒していても、演技構成点で10点を付けるジャッジが今まではいた。「転倒ジャンプは技術点でマイナス判断しておけば、演技構成点はそれと切り離してプログラム全体が良かったら10点付けたって良いんじゃないの?」と言う考え方だったんだと思う。

今後はそういう評価は無くなって、極端に言えばノーミス演技でなければ10点は付かなくなるよ、ということかなぁと読んでいる。

「重大なエラー」はスピンやステップに関しては少なくて、レベル落とし(予定レベル4→実行レベル3)程度なんかもセーフかと。転倒・タッチダウン・つまづきが「重大なエラー」と取られそうかな。

ジャンプに関しては、実行ジャンプが予定ジャンプと変わった程度は「重大エラー」にはならなくて(そうでないとリカバリーしても挽回できなくなってしまう)、回転不足や踏み切りエッジ違反などが「重大エラー」と見なされそう。

“エラーに対する GOE 確定のためのガイドライン”から『-3になるエラー』=「重大なエラー」に当てはめて考えてみているが、実際の試合でどうなるのか。

「見た目ノーミスなのに10点でないなぁ、しぶいなぁ」か「あのエラーでも10点でるんだぁ、ラッキー」か、それとも「あの諸注意文、全然機能してないじゃん」ってなっちゃうか。

羽生選手が世界選手権帰国インタビューで「全体的にノーミス演技が増えると思う」と予想をしていた。そのとおりにノーミス演技がザクザク増えても、この諸注意文が変に効きすぎると、高い演技構成点が出づらい事になるかもと思っている。


素人ニワカには、衣装も気になる。ルールと違って取っつきやすいし口も出しやすいので。

バラ1、2シーズン目の「脇に金」を足した衣装は、評判はそんなに良くないようだった。

「金が欲しい」と熱望する金マニアの羽生選手を、多くのファンは知っているし「そこまで金入れますかぁー」と理解しつつも、バラ1の雰囲気に合っているかと問われれば。。。

「黒でスケスケー」とか「真っ白でヒラヒラー」とか色々な希望をSNSで見かけるが、個人的には今までのバラ1の衣装(ふんわりブラウス+サッシュベルト+ベルベット黒パンツ)を刷新するデザインならば良いのではと思っている。

来期のSP(ショートプログラム)を考える1

4月23日に『世界フィギュアスケート国別対抗戦2017』が終了してからこの8月まで、「シーズンが終わるとフィギュアスケート選手達は何をするのか?」。

  1. 次シーズンのプログラム制作とトレーニング
  2. アイスショーに出演して活動資金調達
  3. スポンサーの要請に協力(CMなどの撮影やイベント)

この3つが大きいかなぁと思う。

羽生選手は、オリンピックシーズンという事もあってか、アイスショー出演は『ファンタジーオンアイス幕張・神戸・新潟』だけに絞ったようだ。


ショーの間、来期ショートプログラムの発表があった。バラード第1番ト短調。ファンの間では「バラ1」と呼ばれている。

2014-2015、2015-2016の2シーズン演じたプログラムで、2015-2016シーズンに110.95点を叩き出して、その後誰も超えていない。

真・四回転時代をシレっと乗りきったバラ1の110.95点。ジャンプは4Sと4Tと3Aだった。技術点61.81+演技構成点49.14=110.95。

圧倒的な演技構成点が効いている。SPの演技構成点満点は50点。49.14って、ほぼ満点ですから。。。

4Loを搭載した前シーズン『Let’s Go Crazy』では、ノーミスが無かったので羽生選手本人でも超えれなかったのが残念。

「バラ1に4Loを足しちゃえば(技術点を上げれば)、最強プログラムだよねー」と言うのが、羽生選手の『金メダル作戦その1』なのだろう。「金メダル取る事しか考えていないんで」と数年前のインタビューで語っていた通り。

「3シーズン目で、ジャッジに飽きられちゃうのでは?」「挑戦的でないと思われて、点数は辛いのでは?」と言う意見もある。

ニワカの私には「ジャッジは相対評価しないのだから、それは(建前として)無いでしょう?」と思っているが、実際はどうなるか?ジャッジも試合毎に違う(被る事はあるけど)。

そもそも「どんだけジャッジの記憶力を優秀だと思っているのか?年間どんだけのプログラムをジャッジしてると思う?」とも。まぁ、過去の記憶は美化されガチではあるが、『Let’s Go Crazy』のその前のシーズンの演技を克明に覚えてるジャッジなんていないだろう、と楽観的に思っている。


シニア選手は『次シーズンのプログラム制作』を遅くとも※10月までに完成させる(ジュニア選手はシーズンの始まりが早い)。

※調整試合としてISUチャレンジャーシリーズ(ランキングに成績反映)やその他の国際大会(カレンダーコンペティション:ランキングに反映されない変則的な大会が多い)に出場する選手はそれに合わせる。

ショート、フリー、エキシビションの3プロ。それぞれの音楽編集・振付をして滑り込み、しっくりこなければ手直し。同時進行で衣装制作。

SPがバラ1になった事で、恐らく音楽編集は省かれると思う。『新プロを1から作るよりは楽』と言ったら失礼かもしれないが、もろもろ余った労力を演技の習練に次ぎ込める、と言うメリットも考えられる。

レイバック顎

羽生選手の写真を見始めた頃「あごの下がプニプニしてるなぁ」と思った。

あごの下がプニプニしてる人は「太ってる人」と思っていたので、羽生選手はスレンダーなのに不思議だなと。

2012年のフランス・ニースで行われたGPF(グランプリファイナル)の動画を見ていたら、スロー再生の時にレイバックイナバウアーの部分が流れて

「反り返っているのに、表情がしっかりしてる!」(写真:左)

と驚いた。同時に顎のプニプニの謎はこれかなぁと思った。

動画をたどれば、小さい頃から羽生選手は反りまくっている。

ビールマン、レイバックイナバウアー、アップライトスピンもレイバック、ドーナツスピン。

今季のEX(エキシビジョン)プログラムのNotte Stellata(ノッテステラータ)でも存分に反っていて、2012年よりも胸から反っているように見える。(写真:右)

試しに素人の自分が鏡の前で反ってみると、当たり前にこんなしっかりした表情は作れない。。。

首長族は少しずつ首輪を足して、長くしていくらしい。プロ野球選手のピッチャーは、投げる方の腕は長いらしい。

4歳から22歳まで18年間、反り続けて顎下の皮膚が伸びたのかもしれない。

なので、あの顎のプニプニを見ると『弛まぬ努力の証』だと勝手に想像して感動している。

 

はじめ〼

私が羽生結弦選手の存在に気付いたのは、ソチオリンピック後の中国大会での負傷報道から。ソチニワカですらない、基本的にスポーツに無関心の人間でした。

運動音痴なので、まぁ感動しか出来ませんが、少し増えた知識や想いをまとめておこうかと思った次第です。