四大陸選手権のリカバリーをたどる③試合結果

FSのスコアはネイサン選手が204.34、羽生選手が206.57だった。

羽生選手の方がSPで6.08点負けていたので、総合で2位になった。

210.42点以上取れていたら金だった。(同点の場合はフリーの点数が高い方が勝ち。)あと3.85点。惜しかった。

でも、収穫があったと羽生選手は清々しく語っていたので次回に期待。

ネイサン選手は全米選手権ほどの点数は出ていない。3Aを1本、全米選手権より足してきた。コケないし、体力もある。GOEも今はマイナス評価があるけど、0やプラスに上がってくれば技術点だけでも勝負できる?

大きな器にまだ物が入る、余白がある状態かな。

羽生選手のスコアはミスジャンプだけマイナス評価。ノーミスならばGOEは簡単に付きそう。

逆に言うと、ノーミス以外に点数が上がる部分が少ない。

リカバリーした演技内容であっても、他のエレメンツにさほど影響が無かった。

PCS(演技構成点)も「ノーミスしてくれたら入れますよ。だから早く見せてね、期待してるよ。」とジャッジが待っている気がする。

 

四大陸選手権のリカバリーをたどる②実施されたFS(フリースケーティング)

【FSでのジャンプのルール】

8回まで。コンビネーションは3回まで。そのうち3連続は1回まで。

  • 同じ種類のダブルジャンプは2度まで
  • 2度跳ぶことのできるトリプル以上のジャンプは2種類まで
  • 同じトリプル以上のジャンプを2度跳ぶ場合はどちらか一方をコンビネーションにすること

これを踏まえてカウントすると

  1. 4Lo
  2. 4S
  3. 3F
  4. 4S+3T→2S+1Lo【16.28→1.98:-14.3】 “1Loの後に4Sをやろうと思ったんですけど、ちょっと非現実的だなと一瞬のためらいがあった。戻してしまって、まずそこでコンビネーションを使ってしまったというふうに考えて、でもサルコーの重複がないことも考えつつ、2回転だったということも頭にいれつつとにかくコンビネーションの3Tと、4回転もう1つ、ということはすぐ考えました。” 

    この時点では得点源の4回転とコンビネーション3Tを、どこかで取り返さなくてはと考える。(コンビネーションは前のジャンプの着氷足でそのままジャンプ。右足からジャンプするのはTかLoのどちらかで、セカンドで勢いが落ちてるからTの方が跳びやすい。)。コンビネーションは残り2回。


  5. 4T
  6. 3A+2T→3A+3T【10.78→14.08:+3.3】 “4Sに挑戦しようと思ったんですけど、ちょっとスピードが足りないなと思ったので。”

    3Aは得点源なのでそのまま実行。2Tを3Tに昇格して3点アップ×1.1倍で3.3点取り返す。コンビネーションは残り1回。


  7. 3A+1Lo+3S→4T+2T【14.74-12.76:-1.98】 “そのあと考えてみたら、トウループと軌道が大体同じような感じだったので、スピードを少し落として、4回転トウループを跳ぶことにしました。跳んだ後、ブライアンの顔が見えたんですけど、お前何やってるんだみたいなことを言っていましたね。”

    ここで4Tを入れる。終盤に近いところで入れるのは体力的にリスキーと思えるけど、体力が余っていると感じていたそうだ。4Tより4Sの方が0.2点稼げるけど、今回はSの調子を落としているから見送り。

    元々4Tは「鼻ほじってても」跳べるジャンプ(NHK杯:明子の部屋での本人談)だったけど、リスフラン関節の為に跳ぶ回数をセーブしていた。

    ちなみにセカンドを3Tにしてしまうと「2度跳ぶことができるトリプル以上のジャンプは2種類まで」なので、4Tと3Tの2種類を2度跳んでしまう事になり、最後に3A(既に1本跳んでいる)を跳ぶことが出来ない。なのであえてのセカンド2T。


  8. 3Lz→3A【6.6→9.35:+2.75】“ルッツやろうと思ってたが、アクセルできるんだと思って。”

前のコンビネーションで使わなかった鉄板3Aをここに持ってくる事で、2.75点取り返す。GOEも付きやすい羽生選手の代名詞的ジャンプ。「どこでも跳べるという考えから最後に入れた。ただそれをできる選手はなかなかいない。それも本番で急遽変えてきた入り方。」(解説の本田さん談)

Lzは後ろ向きになって跳ぶジャンプ。Aは前向き。軌道をその場で変更して跳んでいる。

結果、なかなか達成できなかった「フリーに4回転4本、後半3A2本」が成功した。リカバリーを考えながら演技できるという事は、相当滑り込んで身体が勝手に動く状態になっているのかもしれない。

演技全体の印象がちょっと違って見えた。前回の方が優しい雰囲気?だったような。振付のブラッシュアップをした結果の、今回の演技なのか。それとも今回だけのものなのか。

完成形はできていると語っていたので、次回はどんな演技になるのか楽しみ。

 

四大陸選手権のリカバリーをたどる①FS(フリースケーティング)前の状況

リアルタイムでFS(フリースケーティング)が観れなかったので、ネットの文字情報では状況がよく分からなかった。
『もの凄いリカバリーで失点を小さく抑えた』と読んでも、ニワカの私には凄さがピンと来ない。

そこで、フジテレビのHERO’Sにて放送された羽生選手のセルフ解説から、『凄さ』をたどって理解を深めてみる。

【FS(フリースケーティング)前の状況】
羽生選手はSP(ショートプログラム)で4S+3T(4回転サルコウ+3回転トウループ)が抜けて、2S+3T(2回転サルコウ+3回転トウループ)になってしまい、トップとは6.08点差で3位になった。

トップのネイサン選手は直近のアメリカ国内戦(全米選手権)で5本の4回転を跳んで優勝している。

ネイサン選手は今大会でFSの要素予定で4回転4本と申請していたらしいが、体調が悪くなければ世界選手権のおよそ1か月前の今国際大会では、必ず5本は跳んで来るだろう。自信と実績を積むチャンスだから。

212.08 がその全米選手権でのネイサン選手のFSのスコア。

この点数は参考得点だが、(212+6=218)218点を羽生選手が出せれば自力優勝が確実になる。

羽生選手の今季はNHK杯の 197.58が最高得点。

この時は4S+3Tで4Sを回りきっての転倒。コンビネーションに出来ていない。
4S+3TのVB(基礎点:ベースバリュー)が16.28。
(4S:10.5、3T:4.3、後半ジャンプ1.1倍加算→10.5+4.3=14.8×1.1=16.28)

NHK杯はここが4.09しか取れていないので(16.28-4.09=12.19)12.19取りこぼしていた。その分を単純に上乗せすると(197.58+12.19=209.77)209点<218点!

基礎点が取れただけでは超えれない計算になるが、ノーミスした場合は評価点(GOE)・演技構成点(PCS)も加算されるので、足らない9点程度は追加できるだろう。なのでノーミスに近い演技が必要になってくる。

しかし、ノーミス演技などは実際そんなに出来るものではないようだ。スケート人生で数回と元選手が語っているのを聞いたことがある。

ニワカ素人のザックリ計算だけど218点に近い点数なんてだせるのか?

ネイサン選手の得点も、国際大会なので同じ演技をしたとしても、もう少し下回って出るかもしれない。そうすると218点でなくてもOKかもしれない。

羽生選手のFS前の曲かけ練習でも4Sのコンビネーションジャンプが決まらなくなっていた。(単独ジャンプや曲なしでは決まってるのに。)

本番でコンビネーションジャンプが修正できるのか注目していた。

 

フィギュアスケート・マガジン「会見取材記」

表紙のデザインがゴチャゴチャした感じでスルーしそうになるけれど、この雑誌のウリは会見取材記にある。

1つの大会中に会見は、複数回行われるようだ。

羽生選手が語った内容を、時系列に編集少なく掲載されている。

これが評判になっていたので、私も「2016-2017 プレシーズン」から購入しだした。

調子に乗ってバックナンバーも中古で購入したが、会見取材記は創刊号からあった訳ではなかった。

会見取材記のページ数(テキストページ)が多い順では

  1. 2016-2017グランプリスペシャル:グランプリファイナル8ページ、NHK杯10ページ
  2. 2016-2017シーズンスタート:スケートカナダ7ページ、オータムクラシック4ページ
  3. 2015-2016グランプリスペシャル:NHK杯6ページ
  4. 2016-2017プレシーズン:公開練習6ページ
  5. 2015-2016フォトアルバム:全日本選手権5ページ

ネット記事や新聞・ほかのスケート雑誌を読むと、会見内容は編集されている事の方が多い。

ニュースでも、語った一部を切り取って放送されている。

羽生選手は「話が長い」方で、ご本人も自覚されている。なので、語ったまんまを掲載・放送するのは、スペース・時間の制限がある場合は難しいのだろう。

印象的な言葉だけを切り取っていたり、前後を入れ違えたりしている場合もあって、「それだと本意が変わっちゃうのでは?」と不満に感じる事もある。

でも「会見取材記」を読むと、正直に思ったままを素直に語っているのが分かるので、ファンとしては読んでいてとても面白い。「なんだ、こういう意味で言ってた言葉なんだ。」と思う事もある。

記録としても貴重なので、「会見取材記」は今後も続けて欲しい。

 

フィギュアスケート・マガジン「発行ペース」

株式会社ベースボール・マガジン社が発行している雑誌『フィギュアスケート・マガジン』。

今現在で10号発行されている。

  1. 2015 (平成27年3月3日発行)
  2. 2014-2015シーズンファイナル(平成27年5月15日発行)
  3. 2015-2016シーズンスタート(平成27年10月29日発行)
  4. 2015-2016グランプリスペシャル(平成27年12月26日発行)
  5. 2015-2016フォトアルバム(平成28年1月28日発行)
  6. 2015-2016シーズンクライマックス(平成28年2月29日発行)
  7. 2015-2016シーズンファイナル(平成28年4月21日発行)
  8. 2016-2017プレシーズン(平成28年9月28日発行)
  9. 2016-2017シーズンスタート(平成28年11月10日発行)
  10. 2016-2017グランプリスペシャル(平成28年12月22日発行)

タイトルを見ても「どれが先?」と、ちょっと分かりにくい。

2015-2016シーズンの発行順『シーズンスタート→グランプリスペシャル→フォトアルバム→シーズンクライマックス→シーズンファイナル』が一周で、次シーズンも『シーズンスタート』からかな?

と思わしといて、実際は『2016-2017 プレシーズン』が発行された。

  • プレシーズン:プログラム内容が分かった後
  • シーズンスタート:初戦(B級試合)後
  • グランプリスペシャル:グランプリシリーズ2戦とファイナル後
  • フォトアルバム:全日本選手権後
  • シーズンクライマックス:四大陸選手権後
  • シーズンファイナル:世界選手権後

のペースとか思えば、直近の「2016-2017グランプリスペシャル」の最終ページには

“次号は3月上旬発売予定”

と書かれているので、発行ペースはやっぱり謎。